FX初心者でこれからトレード実績を増やしていきたい人、ずっとFXを続けているけれど成績が伸び悩んでいる人、ある程度成績は出しているけれどもっと上達したい人、色々なレベルのFXトレーダーに向けて、FX練習ツールが発売されています。
何と言ってもこのツールの売りは「時短」でできること。時短は忙しい現代人にとって欠かすことのできない要素ですよね。
ですが、時短でできても実力が伴わなければ意味がありません。早速詳しくみていきましょう。
MT4裁量トレード練習君プレミアムの作者はこんな人
「MT4裁量トレード練習君プレミアム」は、実業家システムトレーダーであるForexDog氏自身のロジック検証の為に作られたのだそう。
いざ使ってみると、予想を超えて検証効率が良く、開発スピードも上がったということで、一般の人にも使いやすい様にインターフェースを整えて公開するに至ったと言います。
ForexDog氏はメディアにも多数登場する有名人物のようですが、本名や顔など詳しいことは全く不明です。

MT4裁量トレード練習君プレミアムの紹介
ForexDog氏の考えは、FXは手法などは何でもいいので、移動平均でもボリンジャーバンドでも自分にあった得意な方法を見つければ勝てるようになるというもの。
どんなに勝てると言われてる手法でも、勝てる人と勝てない人はどちらも必ず存在するからです。結局、勝てる人と勝てない人との違いはどれだけ多くの時間チャートに向き合ったかどうか。
結果を出しているトレーダーに共通するのは、相場に向き合ってトレードをこなす回数がどれだけ多いかということですが、その練習回数をこなす事はとても難しいのでこれが大きな課題でした。
FX業者にはまともな練習環境が整備されておらず、唯一証券会社が用意しているデモ口座では10年経っても勝てるトレーダーになれるとは言い切れず、むしろ勝てるようにならないように環境を整えていないと思えるほどだとForexDog氏は言います。
デモ口座を使う問題点は、リアルタイムと同じ時間軸でチャートが進行し、土日は相場が止まるためトレードチャンスが少ないことでした。
それに対して、MT4裁量トレード練習君プレミアムの最大の特徴は、リアルな時間軸よりも数十分の1/数百分の1という短期間で、同じ時間を体験する事ができるということ。
トレードチャンスのない期間を100倍という速度で進めたとすると、1万時間の時間軸は、100時間で体験可能に。100時間なら、平日に3時間、土日に5時間練習すれば1ヶ月で1万時間を体験できる事になります。
MT4裁量トレード練習君プレミアムのスペック
MT4裁量トレード練習君プレミアムの特徴・機能
裁量トレード練習君プレミアムは、MT4のバックテスト機能を使い裁量トレードの練習ができるツールです。
7段階での速度設定が可能で、売買チャンスがない期間はスピードを最速にして早め、売買チャンスが近づいたら遅くするといった使い方ができます。さらに完全停止や停止状態での売買も可能。
速度設定を最速にした場合は、一カ月分のレートの動きを約10分~15分程度で再現することができます。
裁量トレードで勝つ為には、トレードノートをつける事も必須で、客観的に成績を確認・修正していく事は非常に重要です。
裁量トレード練習君プレミアムでは、ストラテジーテスターレポートが出力でき、このレポートからトレードの収支、勝率、最大ドローダウン、平均獲得、平均損失などのパフォーマンスを具体的な数値で確認することが可能。
また、裁量トレード練習君プレミアムは市販の裁量トレード商材の検証にも使うことができます。
裁量系の商材やインジケーター系の商材は、公式ページに詐欺まがいの成績を掲載していることが少なからずありますが、裁量トレード練習君プレミアムで商材の検証を行えば時短で検証することが可能になります。
《裁量トレード練習君プレミアムの機能》
・成行(指値)注文
「成行/指値」注文ボタンの「成行」を選択し「売り/買い」ボタンをクリックすると成行注文が入ります。
「成行/指値」注文ボタンの「指値」を選択後、指値注文レートを入力して「売り/買い」ボタンをクリックすると指値注文が入ります。
・S/L T/P の変更
注文したオーダーのS/L T/P を、チャート上にS/L T/P のラインをマウスでドラッグすると変更できます。
・個別決済
注文したオーダーを個別に決済する事ができます。
・チャート速度設定
チャートの動く速度を7段階で調整したり停止する事が可能。
・追加チャート
5分足、15分足、30分足、1時間足、日足、週足、月足の中から3画面チャートを選択して表示できます。
通常のMT4のバックテスト機能では1画面しか表示できませんが、裁量トレード練習君プレミアムでは合計4画面のチャートを表示することができます。
例えば、日足、4時間足、1時間足チャートでトレンド方向を確認しながら、5分足チャートでスキャルピングを行うというような使い方が可能です。
ForexDogの破産確率(FDRP)
ForexDog氏がバルサラの破産確率の問題点を改善した「ForexDogの破産率(FDRP)」を提唱し、新機能として搭載。バルサラの破産確率との決定的な違いは、評価損益(含益と含損)を考慮している点とのこと。
上の図の場合、バルサラの破産率で採用するリスクリワード・レシオは「平均利益」「平均損失」は、決済のC地点の「+3Pipsの利益」を使います。
ですが、運良く勝ち逃げしただけのこのC地点を使ってリスク管理するのは間違いではないけれど、本当のリスクを見逃しているのだというのです。
そこで、FDRPでは、最大含み益(A地点の+10Pips)と、最大含み損(B地点の-20Pips)を採用します。
上の図の様なラッキーなトレードをしていた場合、バルサラの破産確率では隠れたリスクを示す事ができませんが、ポジションを持ってから決済するまで全てを記録するFDRPなら、隠れたリスクも明らかにして本当のリスクを明確に示せるということです。
ストラテジーテスターレポート
練習後にはストラテジーテスターレポートが出力されるので、これを見れば自分の裁量トレード手法のパフォーマンスを知ることができます。
MT4裁量トレード練習君プレミアムを検証してみた
MT4裁量トレード練習君プレミアムを使えば、4つの時間足のチャートを同時に表示させて、使いたいインジケーターを設定してトレードを行うことができます。
マルチタイムフレーム分析をしながらトレードできるようになっていることと、チャートの速度を7段階で調節することができるのが最大の特徴ですね。
トレード結果をストラテジーテスターレポートで項目別に表示してくれるので、裁量トレードを何度も行った上での勝率、平均獲得PIPS、平均損失プロフィットファクター、ドローダウンなどがわかり、それを元に自分の手法を分析することができます。
トレードを行う度に、いちいち自分で結果をまとめる手間が省けますし、収支曲線をグラフで見ることもできるので自分の成績の浮き沈みが一目でわかります。
MT4裁量トレード練習君プレミアムを使ってたくさん検証を行えば、検証時間が大幅に短縮されますし、確実にトレードの腕も上がると思います。
ただ、MT4裁量トレード練習君プレミアムには、チャートの巻き戻し機能や複数の通貨ペアを同時に表示させる機能は無いんですよね。
ある程度以上のレベルのトレーダーには、この二つの機能も搭載されていればもっと良かったかもしれません。

MT4裁量トレード練習君プレミアムの評価
こんなところがおすすめ
- 時短で検証を進めることができる
- 4つの時間足のチャートを同時に開いて検証できる
- 検証結果を項目別にレポートとして表示してくれる
こんなところがいまいち
- チャートの巻き戻し機能はついていない
- 複数の通貨ペアを同時に表示させる事はできない